フランス文学と詩の世界 |
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アンヴァリード広場(Place des Invalides):コクトーの八つの歌
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コクトーの八つの歌から「アンヴァリード広場(Place des Invalides)」(壺齋散人訳) 神がうつろな天空で猫なで声をあげる オンファールの糸車 諸国民 輝かしい装飾の回復 アンヴァリード広場 黄金のドーム 勘定が迫る 雲の請求書 三色のリボン飾り 簗みたいに宙吊りになったエッフェル塔 それが黙ったまま 世界中の電報をキャッチする アンヴァリードは日本語で「廃兵院」と訳す。ルイ14世が傷病兵を看護する施設として作った。ルイ14世の時代よりは、ナポレオンがヨーロッパ中で戦争をした時代に大いに役立った。 この巨大な建物の前面には大きな広場がある。しかし、この詩がその広場とどんな関係にあるのかはよくわからない。 オンファールは、ギリシャ神話に出てくる女性で、小アジアのリディアという国の女王だったということになっている。ヘラクレスがゼウスの命令で、この女王の奴隷となり、数々のいたずらをして、女王を喜ばせたとギリシャ神話は伝えている。 三連目にある黄金のドームとは、アンヴァリードの建物の正面に聳えるドームのことだろう。エッフェル塔はこの建物からそう遠くないところに位置している。 アンヴァリードは傷病兵を看護するところ、エッフェル塔は世界中の電波をキャッチするところである。 |
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Place des Invalides Écoute Dieu ronronne dans son beau ciel vide Rouet d'Omphale Les Nations Une remise triomphale de décorations Place des Invalides Dôme d'or Le bilan se dépêche, carde un nuage Les cocardes tricolores Nasse la tour Eiffel pendue Elle attrape en silence Toutes les dépêches du monde |
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