フランス文学と詩の世界 |
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マリー・ローランサン(Marie Laurencin):コクトーの八つの歌
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コクトーの八つの歌から「マリー・ローランサン(Marie Laurencin)」(壺齋散人訳) フォーヴとキュビストたちの間で 小さな雌鹿が罠にかかった 芝生と貧血で 友達の鼻が青白くなる フランス 娘たちの国 クララ・デレブーズ ソフィー・フィチーニ もうすぐ戦争が終わる そうしたらおとなしい家畜たちが 君の扇の上で跳ねるだろう フランス万歳! マリー・ローランサンは幻想的な画風で知られる画家で、且つアポリネールの恋人でもあった。ということは、コクトーの友人でもあったわけだ。なぜならアポリネールはコクトーの友人だったから。 そのローランサンが、この詩の中では雌鹿になっている。その雌鹿がフォーヴとキュビストの間で罠にかかったとは、どういうことだろう。彼女の絵はフォーヴのように荒々しくないし、またキュビストのように角ばってもいない。彼女の絵は、どちらかというとふんわりとしている。 そのローランサンが生きている国フランスは娘たちの国だ。クララ・デレブーズにもソフィー・フィチーニにも娘時代があった。娘のクララにあてて、フランシス・ジャムはオマージュの詩を捧げ、ソフィーは永遠に娘のままでいた。 |
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Marie Laurencin Entre les fauves et les cubistes Prise au piège, petite biche Une pelouse, des anémies Pâlissent le nez des amies France, jeune fille nombreuse Clara d'Ellébeuse Sophie Fichini Bientôt la guerre sera finie Pour que se cabre un doux bétail Aux volets de votre éventail Vive la France! |
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作者:壺齋散人(引地博信) All Rights Reserved (C) 2007-2013
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