フランス文学と詩の世界 | |
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風の精:ポール・ヴァレリー |
見えず 知られず わたしは香り 生き生きと また消え消えと 風に乗ってやってきます 見えず 知られず 精霊のわざ? 来たと思うや すぐさまに わたしは消えて いなくなります 秀でた知性も ときには誤まり わたしのことが理解できない? 見えず 知られず 着替えの合間に 裸の胸に ひっそりただよう ひと時の流れ 風の精の伝説はゲルマンの古代社会にあったようだが、それを取り上げたのは錬金術で有名なパラケルススであったらしい。以来風の精はシルフあついはシルフィードとして、妖精の姿と結びついた。 ヴァレリーのこの詩も、妖精としてのシルフィードを描いている。 |
Le Sylphe - Paul Valery Ni vu ni connu Je suis le parfum Vivant et defunt Dans le vent venu Ni vu ni connu Hasard ou genie ? A peine venu La tache est finie Ni lu ni compris ? Aux meilleurs esprits Que d'erreurs promises ! Ni vu ni connu, Le temps d'un sein nu Entre deux chemises |
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