| フランス文学と詩の世界 | |
| Poesie Francaise traduite vers le Japonais | |
| HOME|本館ブログ|東京を描く|水彩画|あひるの絵本|万葉集をよむ|プロフィール|掲示板| サイトマップ | |
|
| 音楽 音楽は時に海となって 余を青ざめた星に運ぶ もやに包まれ 大気を吸い込み 余は彼方へと船出するのだ 風をはらんだ帆のように 胸を突き出し 肺を膨らませ 余は波の背を渡ってゆく 夜の闇の中を 体内には難破船の情念が いっせいにわななくのを感ずる そよ吹く風や目くるめく嵐が 余を深淵の上に揺らめかす 海はまた時に凪いで 余の絶望を映す鏡となる |
| ボードレールにとって海とは、あらゆるものを飲み込んで深淵に沈めさるものであるとともに、人を船に乗せて、はるか彼方、時には宇宙の彼方にまで運んでくれるものであった。この詩にはそんな両義的な海への思いが表わされている。 ボードレールはワグナーの音楽を愛していた。彼はワグナーのうちに、この詩で表現したような、海の深淵と雄大さを感じていたのである。 |
La Musique - Charles Baudelaire La musique souvent me prend comme une mer! Vers ma pale etoile, Sous un plafond de brume ou dans un vaste ether, Je mets a la voile; La poitrine en avant et les poumons gonfles Comme de la toile J'escalade le dos des flots amonceles Que la nuit me voile; Je sens vibrer en moi toutes les passions D'un vaisseau qui souffre; Le bon vent, la tempete et ses convulsions Sur l'immense gouffre Me bercent. D'autres fois, calme plat, grand miroir De mon desespoir! |
|
前へ|HOME|ボードレール|悪の華|次へ |
作者:壺齋散人(引地博信) All Rights Reserved (C) 2007
このサイトは、作者のブログ「壺齋閑話」の一部を編集したものである